新たな異端派作品です。ディストピア娼婦系アイドルコンテンツ『色街乙女』

 

2020年9月、いつものように平和なツイッターをやっていた僕のTLに、いつものように変なコンテンツの情報が流れてきました。

 

 

絵柄は……今風だね。

 

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公式Twitterより)

 

しかしまたレッドオーシャンの二次ドル界隈に新規参入が来たのか……

色街乙女ね……プロフィールは……

 

令和歌謡アイドルグループ。色街で生まれた4人の乙女。

 

うん……?

 

 

うん…………????

 

1999年に改正風適法が施行されて以降、派遣型風俗店の台頭は目覚しかった。
2回目の東京オリンピックを終え20年が過ぎた頃には、都内の雑居ビルの多くは風俗店事務所で埋め尽くされ、違法風俗も際限なく増え続けていた。いわば無法地帯という状態であった。

違法風俗が増えた背景には、ある病原体の存在があった。
東京を中心に蔓延した病原体の影響で経済的な打撃を受けた事業者を支援するために、事業の継続を支えるための給付金が設けられた。

しかし、性風俗関連の事業者だけは対象外にされたのだった。
尊厳を無視された形になった事業者の衝撃と失望は大きかった。

「適正に納税し、反社会的勢力とも関係がないにもかかわらず、国は守ってくれない」
法に則って営業をすることに、意義を見出せなくなった事業者は多かった。

「自業自得だ」「差別されることくらい覚悟して働けよ」
SNSには風俗嬢に対しての厳しい意見があふれた。

違法風俗の氾濫について世界からバッシングを受けた政府は、公文書データの改竄と捏造、削除と抹消、ありとあらゆる対応策を打ち出し、上っ面だけでも劣悪な状況を隠そうとした。
その裏で極秘に違法風俗の段階的な浄化作戦を開始したが、金銭授受疑惑や不祥事が相次ぎ発覚し、すべてはことごとく失敗に終わった。

危機感を抱いた政府は「本当の先進国であるため」という理由のもと、治安を守り風紀を統制するべく、2050年「新改正風適法」を施行した。
それは、セックスワーカーを不当に差別する歴史の始まりでもあった。

性風俗で働く女たちを識別するため、戸籍情報に*記号が付加されることになった。
それは、性風俗で働くものに未来永劫残る烙印を押すようなものであった。

派遣型風俗店は禁止され、東京のとある街に巨大な色街が形成されることになった。
性風俗業界は遠い昔のようにふたたび閉鎖的となり
「色街で生まれた女子は、色街で育ち、色街で一生を終える」
それが暗黙の了解となった。

そんな色街で働く女を親に持った乙女4人が、暗黙の了解を破り、自らの出生を明かし、烙印を背負いながら女の悲哀を歌う。
それが色街乙女である。

公式サイトより)

 

 

ちょっと待って。

 

それが色街乙女である。と言われても困るのですが。

 

 

色街乙女、その内容は近未来ディストピア的世界観での風俗嬢がテーマの楽曲コンテンツでした。

いやあまた泡沫で終わるコンテンツかと思ったらとんでもなく攻めたのが来ましたね。

僕の中では既に色町乙女が電音部の対義語になりました。 

  

風俗産業をテーマとするということ

さて、記事を書き始めたもののどこから手をつけるべきかもわからないのですが、とりあえず大多数の方が気にかかるのは、このようなデリケートな主題を扱うことについてでしょう。

何をどう考えても単なる余所との差別化で扱えるようなテーマではありません。あるいはDLSiteで作品売ってるようなアダルト系の会社やサークルが作っているのか?とも考えました。

しかし、この点に関しては、公式から最優先とも言える早さで補足説明が出されました。

 今回のプロジェクト内容について、派遣型風俗店の現役風俗嬢からアドバイスを聞いております。

それは何も言えないわ。

また、他の解説を合わせて見ても、かなり「実際の現場と同じ目線」というのが1つ大きなコアとして設定されている印象を受けます。

というけわけで、チャランポランな気持ちや飛び道具で商業的ニッチを狙いに行っているのではなく、真摯さや切実さを持って制作されているように感じます。

もちろんだからといって何もかも免罪されるとも賛否が起こりえないとも思いませんが(起こるほど広まるのかもわからんが…)、私の考えとしては、とりあえずアドバイザーとして1人の風俗嬢を制作に招いているのは1つの証言として価値があると思いますし、それがなんらかの表現として作品化されることに意味はあると思います。

全体的に、制作者からのメッセージに「そういうジャンルや属性や雰囲気が好きだから」ではなく、主題を表現するための必然性に駆られてこれらの設定が採用されている、という思いを感じます。

私が設定のどぎつさ以上のところで関心を惹かれるのはこういう匂いがするのが大きいです。

 という。

あれ?

 

運営と制作

(※追記)公式さんから大まかな企画概要と制作の枠組みが出されました。

さて、ここまで引用させて頂いたツイートでわかる通り、公式アカウントの運用が一般的なものとはだいぶ違います。気になる人はエゴサ避けしたほうがいいかもね。でもしないほうがうれしいと思うよ。

そもそもこのコンテンツどういう人、もしくはどういう会社や団体がやっているのか。

あるいは同人サークルやインディーズか何かなのか(後で書きますが関係者の方を見ると何年もTwitter使っているのでSNS初心者ではありません)。

一応公開情報としては、公式サイトの運営者情報を見ると会社名と住所が載っているので、法人みたいです。

この星音楽工業は別にアカウントがあります。

ここまで書いといてなんですが、これらのお名前で検索すれば色々情報出てくるので後は各自調べてみてください(名義変えの方もおられるようなので一応ね)。職業作曲家やインディーズミュージシャン活動、個人出版の小説などが出てきます。

特に隠されておらずフォロー欄から普通に見つかるものもあるので1つだけ書いておくと、千葉県木更津市の焼きそば屋が出てきます。

店内でライブもやってるみたいですね。なんとなくイメージはできてくるような気はします。

(※追記)木更津焼きそばさんからツイート出てました。

 そういうわけで、どうまとめればいいかもわかりませんが無理矢理まとめるととりあえずコンパクトな規模感でやっていると推測されます。いかがでしたか?

 

楽曲リリースはまだ

ここまで書いてきましたが、肝心の楽曲はまだ公開されていません。

この記事も楽曲が公開され次第加筆して出そうと思ってたんですが、今日の公式さんのツイート(リンク)によると再来週くらいまでかかるようなのでちゃちゃっと出すことにしました。

1曲だけイントロのデモが公開されています。

うん、やっぱりそういうふうになるよね。 

 

★★★ 

自分の話になりますが、私がこういう尖ったコンテンツが好きな理由の1つに自分の知らない新しい世界を見せてくれるから、というのがあります。べつに風俗に馴染みがあるとか風俗問題に関心があるとかじゃなくて、ある作者がどういう衝動に駆られて1つの作品を作ることになるのか、みたいなとこです。

 

 

とのことなので最後にリンク貼っておきます。 

 

公式サイト

iromachi-otome.jimdosite.com

公式Twitter